5月16日、第60回カンヌ国際映画祭スタート!


1,000本もの映画の上映、4,000人を超える取材陣と10,000人近い製作スタッフらが集まる映画界最大級のイベントといわれる“第60回カンヌ国際映画祭”が今年は16日から南フランスのカンヌで開催されます。オープニング作品はウォン・カーウァイ監督の“My Blueberry Nights”、クロージング作品はドゥニ・アルカン監督の“L'Age des ténèbres”。
60周年記念である今回は、35人の監督が“劇場”という同一テーマで製作した3分間の短編映画を一挙に上映する特別企画のオムニバス作品も予定されています。
フランスでは、格差を招く政策や移民への弾圧強化の不安から、当選が決定した際には一部の根強い反発から暴動も起きたサルコジ新大統領誕生の日なだけに、少々心配です。

賞の対象となるコンペティション部門への出品作は22本。
日本からの出品は、河瀬直美監督のフランスとの合作“殯(もがり)の森”のみ。最近、日本映画が年々少なくなってきているのは残念です。
河瀬氏は、1997年に“萌の朱雀”で初監督作品に贈られるカメラドールを受賞、2003年には“沙羅双樹”がコンペ入りしたカンヌ出身?の監督。豊かな自然描写に自らを強く投影した独特の私小説的作風が特徴です。
米国のクエンティン・タランティーノ監督の“Death Proof”ほか。
今回の審査員長は英国のスティーブン・フリアーズ監督。香港の女優マギー・チャン氏、フランスの俳優で監督のミシェル・ピコリ氏ら9人で審査され、結果は最終日の27日に発表されます。
コンペティション部門以外にも特別招待作品や、コンペに選ばれなかった特色ある作品が上映され、学生の作品を対象としたシネフォンダシオン等の部門もあります。
映画祭と並行して行われる企画イベントには監督週間と批評家週間があり、今回新人監督の登竜門的存在の批評家週間に、本谷有希子氏の三島由紀夫賞最終候補にもなった同名小説(講談社刊)を原作とした吉田大八監督の“腑抜けども、悲しみの愛を見せろ”が選ばれています。


新人監督賞の対象となる無名監督の登竜門として、政治的、商業的な配慮を排除し、作家性の強い才能を世界に紹介する目的で1969年に設立された監督週間には、ダウンタウンの松本人志氏が初監督、主演など4役を務める“大日本人”が招待されています。笑えるヒーローものらしいということしか公開されていないストーリーを手がけたのは、3人めのダウンタウンと言われるブレーンの高須光聖氏。世界の評価が気になります。
60周年記念として製作される、世界の35人の監督による3分間ずつの短編を集めたオムニバス作品には日本から北野武監督が参加。笑いを織り込んだドラマを製作中とのこと。
他には、ギリシアのテオ・アンゲロプロス監督、中国のチェン・カイコー監督とチャン・イーモウ監督、台湾のホウ・シャオシェン監督、フィンランドのアキ・カウリスマキ監督など世界的監督たちが名を連ねています。すべて制約はなく、20日の記念式典がお披露目上映予定。楽しみです。
招待作品には“華氏911”でパルムドールを受賞したマイケル・ムーア監督の、医療問題に切り込んだ新作“Sicko”、シリーズ最新作となるスティーヴン・ソダーバーグ監督の“オーシャンズ13”、難民問題を扱った“イン・ディス・ワールド”で2003年にベルリン国際映画祭金熊賞を受賞マイケル・ウィンターボトム監督の“A Mighty Heart”が上映予定です。

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(2007.05.11)